志度線、長尾線の車輌

かつて志度線、長尾線はカーブがきつく、16m級の小型車しか入線できないため、車輌の置き換えが進まず、旧型の車輌が大切に使用され、「走る電車の博物館」と言われていました。
しかし1998年以降元名古屋市営地下鉄の車輌が大量入線し、さらに長尾線は18m級車輌の入線が可能となったため、2007年7月末日をもって旧型車の定期運用は消滅しました。


600形 601-606, 613-614, 621-632
元名古屋市交通局東山線、名城線車輌。東山線250形は1983年〜1987年に700形中間車を先頭車化改造することにより登場した形式で、左右非対称の近代的な前面となっています。
琴電入線に際し、京王重機で冷房機(各車輌に分散冷房装置3個、なお中央と両端の冷房機の形式は異なる)取り付け、架線集電方式への変更等の改造を行いました。1998年7月から志度線、長尾線初の冷房車、カルダン車として運転を開始しました。601-606, 613-614の4編成8両が長尾線、621-632の6編成12両がが志度線で運転されます。607〜610は800形に改造されたため、また611-612は志度線に移籍し631-632に改番されたため、それぞれ欠番となっています。
寸法は、長さ15580mm、幅2640mm、高さ4090mm(パンタ装着奇数車)、重量は26.0tです。定員は100名(うち座席34名)で、制御形式は電動カム軸多段総括制御装置(MMC-LTB-10C)です。台車(ステーションさん提供の写真あり)は地下鉄時代と同じ揺枕ウイングバネ式で、電動機出力68.75kw、オールM、集電器の取り付け跡があります。
ステーションさんに提供いただいた陸揚げ時の写真はこちらにあります。
2002年12月に登場した613-614は、「ことちゃん遍路号」(ヘッドマークはこちら)と名付けられ、新塗装およびことでんマーク遍路姿のことちゃんのイラストが施されています。
700形 721-724
元名古屋市交通局名城線1200形1209,1210(721-722)、東山線300形313,314(723-724)。1967年〜1975年に製造された車輌です。600形同様に琴電入線に際し、京王重機で冷房機取り付け、架線集電方式への変更等の改造を行いました。同形式ながら、種車の違いから方向幕等に違いが見られます。
723-724は1998年11月入線当初は701-702として長尾線で運転されていましたが、2007年7月に1300形に押し出される形で志度線に転属となり、番号も改番されました。721-722は2000年11月から志度線で運転されており、現在は香川県軽自動車協会のラッピング塗装が施されています。
800形 801-804
志度線で運転される片運転台の増結用車輌です。2006年に600形607〜610の改造により登場しました。改造内容は電装解除(制御車化)、貫通路の撤去、冷房用電源確保のためのパンタグラフ取付等です。増解結作業に都合が良いよう、全車運転台が瓦町方に向くように配置されています。なお800形という形式はなく、600形800番台が正式名称であるという説がありますが、当サイトでは公式ページの記載及び車体に書かれた検査標記の型式記載に合わせて800形と記載させて頂きます。
長尾線用1200形 1251-1252, 1253-1254, 1255-1256
元京浜急行700形。長尾線初の18m級大型車輌。長尾線の改良により入線可能となりました。琴平線の1200形と同形式で、方向幕には琴平線の駅名も入っていますが、速度制限装置の動作速度など若干異なる点があります。
1300形 1301-1302, 1303-1304
元京浜急行1000形。種車は琴平線の1080形と形式ですが、後期形のため、台車や冷房装置などに違いがあります。改造期間短縮のためか、他車との併結を行わないことを前提とし、HL制御対応改造、電磁SME制動への改造を受けずに入線しました。現行車輌の中では唯一の空気バネ台車を使用した形式です。



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